2008年09月20日

みんなiモードの成功要因をはっきりわかってないんじゃないか?

iモードが成功した理由をぼんやりとはわかっているものの、みんなきちんとわかってないんじゃないか?とか最近思うのな。細かいところは色々あれど、成功した理由はわりかしシンプルなんだけど。技術的な部分では、敷居を低くする事により、潜在ユーザの拡大を計った事。それまでの端末サイズが大きいPDA的な商品ではなく、普通のケータイに突っ込んだ事。これで潜在ユーザは全ドコモユーザになるのな。こっちはまあさんざん語られてる話だけど。もうちょっと細かく。

DSなんかも証明してるけど、ユーザの敷居が低いほど、潜在ユーザは多くなる。ケータイなんか誰でも持ってるんだから、普通のケータイに使ってもらいたい技術を突っ込めれば、潜在ユーザは増えるわな。DSなんかだと、結局端末を買ってもらわないといけないし、ある程度敷居があるから、既存のゲームユーザの方向も向きつつ、端末やサービスを作らないといけない。それが非ゲーム商品をゲームの拡大と言ってみたり、既存のゲームの様なゲームも出す事だったりする。でも、普通のケータイに突っ込めれば、それは考えなくても大丈夫だった(結果的に)。既存のモバイルユーザ以外の人のみに集中する事ができた。

c-HTMLがどうとかはさんざん語られてるので省略ね。

そんで、あとは経済的な面。実はこっちも極めて重要なのにほとんど語られない。儲かるパケット料金を設定した事。あとPCと違い広告ベースではなく、課金モデルを採用した事。

儲かるパケット料金はドコモが連続的な投資を行うのに必要。これ無しでは、iモードの成功はありえない。デジタルデバイスは連続的な投資が行われれば、ムーアの法則とかその他により、応用範囲を広げたりする事が可能に。海外でiモードが失敗した(少なくとも俺が考える)最大の理由はここにあるのな。海外事業者はパケット料金を安く設定しすぎた。それでiモードを投資を行う価値の無いものにしてしまった。普通のケータイに突っ込んで、敷居が低く利用しやすいものにしても、使ってもらっても儲からない。

料金についてはヨーロッパにおけるiモードの現状にせまる!(1)とか、ヨーロッパにおけるiモードの現状にせまる!(2)、あと要登録だけどうっすら見える【CeBIT速報】1年経った欧州版iモード,カメラ付きケータイでテコ入れが参考になるかな?当時のパケット料金としては安いと思う。特に最後の記事に書かれてるドイツのは間違いじゃないかな?と思うほど安い。

あと料金面に関しては2007年の記事だけど、Times OnlineのAre the mobile networks backing the wrong horse?って記事でMr Natsuno contends that European operators have already shot themselves in the foot by setting monthly rates too low – in some cases as low as €6 (£4.20) per month. ってな事を夏野氏が言った事も書かれてる。

あとコンテンツは広告モデルだと失敗しただろうね。広告モデルを機能させるには、ユーザをたくさん集めないといけないだろうし、ユーザを集めるためにパケット料金を安くしたのではキャリアが儲からないだろう。キャリアによる投資(端末の開発や販売奨励金を出す事)が行われなくなり、失敗する。ユーザを集めないまま、広告モデルを導入すると、儲からずに撤退が相次いで、コンテンツが集まらなかったと思う。また課金モデルもユーザ層を(PCユーザ以外にも)広げる事で受け入れられたって事も大きい。

ユーザの敷居を徹底的に下げて、ユーザベースを広くして、パケット代やコンテンツプロバイダが儲かる仕組を整えたってのが成功要因なのな。お金のあるところに人や物が集まるっていう、資本主義の仕組を徹底的に利用したシステムなんだけど、非常に重要なのにここがかなり軽視されてる様に思うのな。

ま、夏野氏の著作なんか見ても、パケット代でバリバリ儲かるシステムなので発展しましたみたいな、身も蓋もない書き方はしてなくて、ビジネスモデルを整えるとか、ふわっとした書き方しかされてなくて、その辺の伝わらないってのもあるのかもしんないけど。

こうやって説明されるとiモードは特殊なものじゃないってのがわかるのではないかなと。極めて王道だよ。ビジネスの仕組として。本来、ガラパゴスとか呼ばれる類のものじゃないんだけど、ビジネスモデルをきちんと説明して、輸出できなかったのは失敗だと思う。儲かる仕組のパケット料金体系を考案して輸出するべきだった(パケ死の輸出は良くないかなと思うけど)。

iモードの海外での失敗要因で経済的な面に触れてないものがあるけど、俺からするとそれは読む価値がないかなと。ガラパゴスとか言って、叩いている人がそんな記事を書いてたりする事が多いと思うけどね。

ま、失敗要因は他にもマーケティングとか、細かく調べていくと他にもあるかもしれない。一つの情報として、この記事を参考にしてもらえるとうれしいなと。

posted by DDIポケットの研究。 at 13:33| Comment(1) | TrackBack(0) | NTTドコモ
この記事へのコメント
ユーザに受け入れられなかったと言うだけの話。

以上
Posted by Kevin at 2008年11月14日 15:32
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